一瞬の晴れ間から見えた男女岳方面
1月2日から5日にかけてO田、T置さんで秋田駒ヶ岳に行ってきました。烏帽子岳(乳頭山)までの縦走目的でしたが、自分の未熟さ故、突っ込む気になれず、目的の縦走こそかないませんでしたが、風雪の中、主なピークも踏め久しぶりの正月山行、東北の山を満喫しました。
山域:秋田駒ケ岳、烏帽子岳(乳頭山)
日程:2019年1月2~1月5日(前夜発)
メンバー:O田、T置
山行形態:山スキー
行動概要
1/1 浜松町バスターミナル22:25発
1/2 田沢湖駅着7:59 アルパこまくさ着9:39 アルパこまくさ発10:00
バス道12:04 八合目小屋13:57
田沢湖駅より路線バスでアルパこまくさへ移動。広々した貸し切り状態のエントランスホールで準備を整え10:00に出発。旧アッスルスキー場を登り上げ夏のバス道を通り八合目小屋へ。カーブミラーに番号が振られていて小屋までの良い指標になった。所々ショートカットしても良い感じではあったが、場所に不案内なのでミスってロスしたくないので今回は道を忠実に進む。が長い!。アルパこまくさから4時間弱で八合目小屋着。予定では周辺を偵察しようかと思っていたが、視界が非常に悪いので今日はここで行動終了。小屋内にテントを張り、備え付けの毛布を5枚ほどお借りして3人用テントに敷き詰め、平らでフカフカ雪も入り込まない私にとっては人生最高の天場が完成!
1/3 八合目小屋発7:15 男女岳山頂8:59 八合目小屋下の10:15 笹森山11:18 湯森山12:02 八合目小屋13:52
相変わらずの天候ながら、行動装備だけ持ちピークハントに行くことにする。まずは男女岳へ。夏道のある尾根から登る。瞬間的に射す陽が支えとなりシールで登るが、時々吹き上げるような突風が強く体ごと持っていかれそうな状態であった。O田はオーバーミトンをしていても指がずっと痛かった!阿弥陀池北東の湿地帯へは少し下り、途中ピットチェックをして男女岳へ南面からシールで登る。8:59山頂。風が強いので少し下がったところでシールを外して滑降。ガスっていて視界がないのでなんだかよくわからないまま高度を落とす。登ってきた尾根は一度登り返さなければならず、また、スキーで下るには全く不快そうだ。雪の状態も良かったので湿地帯東の緩やかな沢を下ることにした。丁度小屋の下赤倉沢に合流したあたりから今度は笹森山に向けシール登行。一瞬ガスが晴れて男女岳が7割くらい見えた。11:18笹森山山頂。今度は東進して湯森山に向かう。念のため、笹森山東側の沢をトラバースするところは一人ずつ通過した。疲れ知らずのT置さんリードでガシガシ登り12:02湯森山着。風が強いので夏道には雪が溜まっておらずそこだけくっきりと認識できる。下りはシールを外し笹森山との鞍部から沢に下る。視界は悪く、南側が雪庇の様になっている感じだった。T置さんがそちら側にいたので大丈夫かな?と声をかけた時に雪面がスローモーションで割れた!一瞬雪崩かと思ったが、下からT置さんが雪庇が崩れました~と言っている。どうやら小さな雪庇を崩してしまったようだ。雪崩を誘発することもなく雪質的には安定しているようだという事も分かった(ありがとうT置さん)。T置さんが下にいるのをいいことに、ここ雪庇かな~とか聞きながらO田は安全なところから沢に降りた(感謝です!)。赤倉沢を滑りきり、火山特有のなんだか理解しがたい沢地形をシールで登り下りしながら、八合目小屋に帰る。
2日目。アウターの色が、かぶっている。ガチャピン2匹
1/4 八合目小屋7:35 アルパこまくさ8:30 乳頭温泉バス停9:45 乳頭山登山口10:20 天場11:30 田代平山荘13:25 乳頭山14:23 天場16:52
この日は笊森山方面に縦走予定であったが、朝小屋の戸を開けると全く視界がなく真っ白け、近場で遊ぶとなると何とかなるかもしれないが、縦走となると怖気づいて突っ込む気にはなれず計画を変更して一旦下に下り孫六温泉から乳頭山に登ることにする。未明に登ってこられたスキーヤー2名が小屋で仮眠をとっているにもかかわらずガサガサと撤収(うるさくてゴメンナサイ)。おかげで高速道路のようになったバス道を順調に下り、アルパこまくさから路線バスで大釜温泉へ。孫六温泉への除雪された道を行き10:20に夏の登山道から登り始める。尾根末端が急傾斜でしんどい。時間も押しているし、あまり上に天場を設けても滑りが楽しめないので、小さなピークを越えた鞍部にテントを張る。軽装になってスピードアップで登る。視界のない中、田代平山荘を探し出し15:00を登りのリミットとして乳頭山に向かう。森林限界を超え茫漠とした斜面を高いところを目指して登り上げ14:23乳頭山山頂着。全く視界がなく、風も非常に強いので写真をお互い取り合いさっさと下山。だが登りはいいが恐怖の下りはここからだった。どうしてもルートを南に外してしまい、その都度修正するものの全く確信が持てなかった。T置さんにGPSで確認してもらうと250mも登ってきたルートを外していた。一瞬、えっ!となる。O田は最初GPSが壊れているんじゃないか?寒くてバッテリーがどうにかなってしまったのでは?と思ったほどだった。しかし何度やっても結果は同じで壊れてしまっているのは私の方であった。シールをつけなおして高度を落とさないようにトラバース。GPSのおかげで上りのトレースに復帰できた。その後も、風を避けてか?どうしても南にルートを外してしまったが無事田代平山荘が見えた時はホッとした。ここから先、天場までは風の影響をあまり受けないので、登りのトレースがあるが念のためヘッデンを付けシールで下る。台地状から登ってきた樹林の尾根まできてシールを外し滑降して天場へ。16:52
明日が最終日、残った燃料をガンガン炊き宴会モード。
1/5 天場7:15 田代平下8:00 天場8:30 大釜温泉バス停10:15
この山行でほとんど滑りらしい滑りができていないので、また田代平の台地まで朝の散歩がてら登ってみることにする。昨日降った雪でトレースは消えかけていたが、朝からやたら元気なT置さんがどんどんラッセルして45分ほどで台地末端着。時々薄日が射す気持ちのよう登りだった。下りは重めの新雪でほとんど滑らなかったが、朝一の散歩としては上出来!天場撤収後、下りだが登り返しがあるのでシールをつけて下山。大釜温泉バス停からアルパこまくさへ移動。冬だけなのか?土曜の昼間なのにお客さんはほとんどいないので、当たり前のように入り口横のソファーを占拠(王様イスと名付けた!)し店をひろげて再パッキング。貸し切り温泉と、おいしい稲庭うどんを食べて田沢湖駅行きのバスに乗る。アルパこまくさ最高!
臨時新幹線の立ち席を確保後、残ったウイスキーと行動食をぼりぼり食べて帰路についた。