北の国から”シロクマのtokidoki通信”No.34【霧氷をまとった 晩秋の羊蹄山山頂】

【山行形態】 冬山?

【日  時】 2013年11月2日(土)

【場  所】 北海道 羊蹄山 真狩ルート

【メンバー】 A元(会友)I江   計2名  

     ※ Lは他会メンバー、計画書は他会にて提出

【天  候】 晴のち曇り

【行動概要】
 例年11月の羊蹄山は、一つの山の中で晩秋から初冬が同居し、その年、その時の気象に大きく影響され難易度が変わる。「毎月羊蹄山山頂に登ろう計画?」は残り2ケ月、何とか確実に登りたいところ。まずは、雪がまだ少ないと思われる第1週に狙いを定め、南西面で雪が融けやすく、比較的登りやすい真狩コースから登ることとした。1週間前から天気予報と真狩ライブカメラと見ながら、雪の具合を観察するが、幸い、10月後半以降にはまとまった雪は降らず、上部の雪は減る傾向。しかし当日の天候変化もあり得るので、装備は念のため冬山フル装備で計画した。
 2日朝、早朝札幌を出発し、まだ暗いうちに真狩登山口の駐車場に到着。準備をしているうちにだんだん明るくなってくる。予定通り6時に出発。葉を落とし少し寒々とした林の中を落ち葉を踏みしめ、どんどんと登る。7合目手前1450m付近から登山道に雪が見え始め、8合目からは雪は固まり、氷交じりとなった雪を踏みしめて登る。新雪が深ければ少し悩ましいと思っていた9合目手前のトラバースもほとんど雪がなく問題なく通過。このあたりから、周りのナナカマドの枝やハイマツに霧氷がついてとてもきれいだ。9合目を過ぎしばらく進んだあたりから夏道を離れ、真狩側ピークに続く雪の着いたガリーに入りアイゼンを装着し真狩側ピーク(1840m)まで登りきる。登山口から4時間10分であった。うっすらと着いた雪と霧氷をまとったお鉢と外輪、眺めおろす山麓の風景。いつ来ても、羊蹄山山頂は素晴らしい。
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 下りには、9合目から少し寄り道をし、今年新設・建て替えされた羊蹄山避難小屋を見に行く。旧避難小屋(まだ横に残っている。)の山麓側にあり、大きさは半分以下となっている。冬季入り口が南側の2階部分にある。 羊蹄山避難小屋から9合目まで戻り、あとは下るだけ。8合目までは雪が固まり氷状になっているので慎重に進む。前回10/14に京極ルートから登った時は、まだ、夏に怪我をした右ひざに力をかけるのが怖く、高い段差は横向きに下りていたが、今回は少しリハビリも進み、ある程度の段差はそのまま降りることができ、自分でも回復を実感することができた。(なお、上部でのアイゼンでの登・下降も問題なく行えた。冬に向けての懸念が一つ解消された。)
下りでは比較的軽装の登山者と多くすれ違う。11月の羊蹄山などに登る物好きは自分たちだけかと思っていたので意外であった。それと同時にあまりにも軽装なので少し心配になった。長いくだりは、落ち葉を踏みしめながら順調に下り、午後3時に真狩登山口駐車場に戻る。上部の雪部分を慎重に降りたこともあり、下り所要時間は3時間半(羊蹄山避難小屋往復を除く)、総行動時間は9時間であった。
 11月の「毎月羊蹄山山頂に登ろう?計画」の山行は、計画段階では上部は初冬を覚悟し冬山完全装備で臨んだが、幸い天候に恵まれ、結果的には山頂付近の霧氷にわずかに初冬の趣を感じる晩秋の羊蹄山といった感じであった。
 これで「毎月羊蹄山に登ろう?計画」は残すところあと、12月だけとなった。ラッセルは12月のお楽しみに取っておこう。           

【行 程】

<11/2>
4:00札幌発⇒5:40真狩側登山口駐車場6:00→真狩側登山口6:10→8:00五合目→9:50九合目→10:40真狩側ピーク10:55→11:25九合目→11:35羊蹄山避難小屋11:50→12:00九合目→14:55真狩側登山口→15:00真狩側登山口駐車場⇒札幌
※登り:4時間40分 下り:3時間30分(避難小屋往復(35分)を除く): 

【フォトギャラリー】

霧氷の中を進む。右手は真狩側ピーク
霧氷の中を進む。右手は真狩側ピーク
新旧羊蹄山避難小屋
新旧羊蹄山避難小屋

【参考】

 <日付> <登頂ルート>   <山頂・最高到達地点> <スキーデポ・滑走地点等>

  

*①1/14  京極ルート         最高標高点(1898m)     スキーデポ・滑走地点1550m

 ②2/17  喜茂別ルート        最高標高点(1898m)     スキーデポ・滑走地点 1500m

*③3/20  真狩ルート       真狩側ピーク(1840m)      スキーデポ・滑走地点 1270m

*④4/6   京極ルート           京極側ピーク(1893m)      スキーデポ・滑走地点 1450m

*⑤5/10  真狩(神社の沢)ルート 真狩側ピーク(1840m)  滑走地点 真狩側ピーク

*⑥5/18  比羅夫(夏道南側斜面)ルート 比羅夫側ピーク(1850m) 滑走地点 比羅夫側ピーク+お鉢 )

*⑦6/8   京極ルート           京極側ピーク(1893m)   スキーデポ・滑走地点1740m

 ⑧7/14    喜茂別ルート         最高標高点(1898m)  夏山 ※家族と3人で

 ⑨8/ 8   真狩ルート        最高標高点(1898m)    夏山

 ⑩9/28  真狩ルート        真狩側外輪(1810m)   夏山 ※リハビリ登山

 ⑪10/5 比羅夫ルート      最高標高点(1898m)     夏山

*⑫10/5 京極夫ルート      最高標高点(1898m)     夏山 ※冠雪 

*⑬11/2 真狩ルート       真狩側ピーク(1840m)  冬山?(アイゼン使用) 

 

 ※ 注  *付は、A元さんと同行

 

※「北の国から”シロクマのtokidoki通信”」は、2012年7月に北海道に住むこととなったⅠ江が、会の皆さんに忘れられないよう北海道の山やスキー、自然の情報を不定期に発信しすることを目的に、”季節時々(tokidoki)の北海道の情報”を、”ときどき(tokidoki)”、載せていく”予定”のこのブログ上のバャーチャル(仮想)の通信です。 (2012年7月16日創刊)

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